Vernon Lee (Violet Paget)

Germany

ドイツ(Germany)

Germany

 ドイツはヴァーノン・リーが最も愛した国の一つ。リーはフランス生まれだが最初の5年間のほとんどをドイツで過ごした。具体的にはフランクフルト(Frankfurt)、バーデン(Baden、温泉地として有名)、ヴィースバーデン(Wiesbaden)、キッシンゲン(Kissingen、バヴァリア州の温泉地)で暮らした。また、リーはゲーテデューラー、バッハらドイツの文化を愛した。リーの最も古い記憶はドイツにおける記憶であったという。
 リーの伝記を執筆したピーター・ガンは、リーが幼少期に見たドイツの森とクリスマス・ツリーについて、次のように書いている。"For Vernon Lee the forest and the Christmas tree became the two symbols of German sentiment and fancy, representing for her the spirit of wild childlike romance." (Gunn, Vernon Lee, P.26.) また、Juveniliaでは幼少期のドイツの思い出について、"the rest of y mind, nay, somehow my whole nature, was invaded by the consciousness of that imaginary Rhineland of my childhood"と書いている。
 第一次世界大戦が勃発すると、リーはドイツを擁護する発言をしたため、母国イギリスから批判され、多くの友人を失った。
 幻想短編"The Lady and Death"はドイツの町Erlachを舞台としているが、これはデューラーの絵から物語のヒントを得たことが大きいだろう。
 Genius Loci: Notes on Placesの冒頭には'Augsburg'が置かれている。アウグスブルグはドイツ南部の町である。ここでは、"And now, at Augsburg, I found the object of my dreams."と書いている。さらに、"Sitting on the bench in the Graben, and rejoicing at having found the Germany which I love, I became aware of the fact that this particular Germany, of which so little is said to remain within the frontiers of the Empire, is safely spread far beyond; so far from not knowing it, I had known it intimately for years. For much of Switzerland is merely a part of this Germany."とも書いている。ちなみに、グラーベンはスイス北部の都市。
 同書の'The Epitaph at Detwang’ではドイツ南部バイエンルン州にある地区Detwangにある墓地を訪問した際のことを述べている。"I always like to see cemeteries"と書き出し、ロマン派的心性を明らかにしている。
 同じく同書の'Ausbach and the Knights of the Swan'では、ドイツ南部バイエルン州の都市を訪れたときの印象を語っている。意図せず訪れたアンスバッハについて"The little town is surrounded by gardens full of its finest standard roses, and you feel that its inhabitants have lots of leisure to cultivate and contemplate them."と書いている。
 同じく同書の'St Geryon of Cologne'では"the cruel cobbles of Cologne"を歩いたことを記している。そして、ハイネの"Das grosse hellige Kölen"という言葉を引用している。

Baden-Baden

 リー初の長編小説Ottilieはドイツを舞台としており、この小説がドイツの保養地バーデンバーデンを想起させると評価されている。本作の主人公・Christophはザクセン州のハルバ―シュタット(Halberstadt)生まれで、クヴェステンブルク(Questenburg)に移り住む。
 なお、Irene Cooper Willis編のA Vernon Lee Anthologyには'Germany'の項があり、ここにはJuveniliaから取られた'The Rhine'と'Christmas'の二編が収録されている。

English
前のページにもどる

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional