Vernon Lee (Violet Paget)

ワーズワース

ウィリアム・ワーズワース(William Wordsworth)

ワーズワース

 1770~1850年。イギリス・ロマン派を代表する詩人。サミュエル・テイラー・コールリッジ、ロバート・サウジーとともに「湖畔派詩人」(The Lake Poets)と呼ばれる。イギリス・湖水地方の自然をうたった詩で有名。コールリッジとの共著『抒情民謡集』(Lyrical Ballads,1798)は、ロマン派の最重要作。他に、自伝的長詩『序曲』(The Prelude,1850)などがある。
 ヴァーノン・リーがワーズワースの名前に言及することは、ワーズワースの文学史上の重要度を考慮すると、多いとは言えない。しかし、両者の思想には共通する点が多い。

The Prelude

 『序曲』に明らかなように、ワーズワースは過去のある時点(spots of time)の想起によって自我を確立しようとした詩人。ワーズワースの過去への憧憬は、ヴァーノン・リーのそれと共通点が多い。ワーズワースは自然への没入によって過去のspots of timeへ回帰しようとしたが、リーの場合それは芸術作品で、芸術作品内での過去への回帰という行為が、リーの表現によれば「感情移入」(empathy)ということになる。過去の記憶を宿した自然、風景への自己の投影が両者に共通する特徴であり、ヴァーノン・リーは過去を宿した風景を「ゲニウス・ロキ」(genius loci)と呼んでいる。empathyやgenius lociはヴァーノン・リー文学を読み解く上での重要なキーワードである。
 エッセイ集Juveniliaではワーズワースの詩に現れる"the world is too much with us"というフレーズに言及し、この詩が何度も頭に蘇ってくる、と述べている。

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